営業研修その17 ― 電車でのマナー

電車にも座席はあります

電車
営業マンたるもの、基本となる知識は、どんなことでも見落としてはいけません。
特に席次に関しては、知らなければまったく分かりませんから、きちんと日ごろから準備しておくしかありません。
座席がある限り席次の問題はつきものでありまして、日々の営業の中で上司やお客様と電車に乗る場面が出てくることがあります。
営業マンにとっての最大の営業相手である上司と次に大事なお客様と電車に乗るのですから、そつなく着席をこなさなければいけません。
もっとも、席次がそつなくこなせたところで昇進できたり契約が取れたりするわけではありません。

窓側が上座

電車の席次は、原則窓側が上座となります。
2人掛けの座席の場合は、窓側が上座、通路側が下座となります。
4人掛けのようなボックス席の場合も窓側が上座となりますが、この場合の注意点は、電車の進行方向を正面に見る座席が上座で、進行方向に背中を向けるほうが下座となることです。
したがって、順番は、進行方向に正対する側の窓側、通路側、そして、進行方向に背を向けるほうの窓側、通路側となります。
ただし、以上のことは原則なので、席に着く前にお客様や上司の意向を確認します。
お客様の意向を無視してまで原則にこだわるほうが失礼にあたりますので、細かい気配りを示すことで印象をアップさせるチャンスだと考えましょう。
営業マンはいかなる場面であっても自分を売り込む意気込みでのぞみましょう。

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営業研修その16 ― 自動車の席次

タクシーの席次

タクシー
営業をしていると、上司と一緒に客先に行くことも出てきます。
上司が一緒ですから、いつも電車で行っているようなところでもタクシーを使っていくことになるかもしれません。
椅子があるならどんなものでも席次が問題になりますので、タクシーに乗るときにも席次を意識しなければいけません。
タクシーは、運転席の後ろの座席が上座となります。
したがって、その席に上司に座ってもらいます。
そして助手席が末席となりますので、自分はそこに座るようにします。
ただし、上司と自分の二人しかいない場合は、助手席の後ろの座席に座るようにします。

お客様の車の場合

ややこしいのですが、お客様の運転する車では事情が異なります。
この場合は、お客様の隣の席である助手席が上座となり、j後部座席が下座となります。
車に乗るのがお客様と自分の二人だけの場合は、助手席に座ります。

上司が運転する場合

上司が運転する車の場合、運転席の後ろの席が上座になります。
お客様が一緒の場合は、お客様に後部座席に座っていただいて、自分は助手席に座ります。
このようにして見てくると、自分が運転するのが一番気が楽だと思えてきます。
運転させてもらえるように、日ごろから運転技術を磨いておきましょうか。

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営業研修その15 ― 会議室・応接室の席次

席次

営業マンなら覚えておきたいマナーとして、席次があります。
席次というのは、平たく言えば座席への座り方のことで、ビジネスシーンで席に着くといえば、会議室だとか応接室だとかの席のことですから、会議や応接の場合にどの場所に座るかということになります。
そもそも、ビジネスマナーとしての基本ですから、これを知らずに間違った位置に座ってしまうと、それだけで非常識な営業マンだと思われてしまいます。
間違えたのが社内の会議の場だったら、上司の評価が下がるだけで済みますが、これが商談の相手との面談であったりすると、ちょっとまずいことになります。

会議室

会議室
会議室では、出入口から一番遠い席が上座となり、会議の場合なら、そこに司会者(議長)が座ることになります。
以降、地位が高いものから司会者の右手、左手、右手、左手という順番で徐々に入り口に近づいていく形になります。

応接室

応接室の場合も、基本的には会議室の場合と同じで、出入口から一番遠い席が上座となります。
ただし、応接室の場合、座席がソファーということがあります。
その場合は、長ソファーが上座、一人がけのソファーが下座となります。
自分が営業で客先に訪問して応接室に通された場合、原則として下座の末席に座りますが、相手に席を勧められた場合は、その座席に座ります。

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営業研修その14 ― お見送り

お客様がお帰りに

会社に訪問してきたお客様は、最終的にはお帰りになります。
お見送りまでがお客様へのおもてなしだと思って、最後まで気を抜かずに応対をやり遂げましょう。
基本的には、日ごろ営業マンとして、自分がされているような応対を、今度は自分が行うだけのことですので、余り難しく考える必要はありません。

退室

お帰りになるお客様を見送るのは、お客様に対応したものです。
したがって、商談や打ち合わせが終わったら、そのままお見送りをすることになります。
退室するお客様のためにドアを開けますが、室内側に引いてあけるドアの場合、ドアを開けてからお客様を退室させます。
反対に押してあけるドアの場合、自分が先に部屋を出て、そのままお客様が退室するまでドアをおさえておきます。

どこまで

玄関
お見送りするのは、お客様がエレベーターに乗るまでか、玄関までです。
エレベーターまでの場合は、お客様がエレベーターに乗ってから、ドアが閉まるまでとなります。
乗り込んだお客様がこちら(ドア側)を向いたらお辞儀をします。
そのままドアが閉まるまでお辞儀を続けます。
ドアが閉まる前に後ろを向いて立ち去るようなことだけは避けなければいけません。
玄関までお見送りする場合は、もちろん自分がドアを開けます。
そして、自分も外に出て、そこでお客様にお辞儀をしてお別れのあいさつをします。
立ち去っていくお客様の姿が見えなくなるまで、玄関の前に待機します。
営業マンである自分を訪問してくれたお客様なので、最後の最後まで気を抜かずに応対をして、こちらの心象を可能な限りよくしておきます。

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営業研修その13 ― 応接室への案内

滅多にしないけど

営業マン自身が来客の応対をすることは、そんなにはないことかもしれません。
いつもは営業に出かけていって、来客として対応されるほうでしょう。
しかし、いつ自分が来客の対応をしなければいけなくなるか分かりませんから、基本的なマナーとしてもう一度振り返って見ましょう。
応接室

応接室にご案内

来客の応対の仕方は、営業に出かけた先で相手が自分に対してどのように応対しているかを観察して、自分が応対するときにはそのとおりに行えばよいわけです。
応接室に案内するときには、お客様の斜め前に位置して歩きます。
自分だけ颯爽と歩いていって、お客様を置いてけぼりにしてはいけません。
相手が付いてこれる自然なスピードで歩きましょう。

階段

階段の上り下りをするときは、お客様が手すり側になるように誘導します。
原則としては、お客様より上に立ってはいけないので、下りではそのまま自分が先に立ちますが、のぼりの場合は、お客様を先にして上っていくことになりますが、そこまで気にするお客様はどのくらいいるでしょうか。
上りの場合も自分が先に上って行くほうが自然かもしれません。

エレベーター

エレベーターに乗るときは、お客様を先に乗せます。
中に入ったら、お客様が左奥、自分が操作パネルの前に立ちます。
降りるときは、ドアの「開」ボタンを押しながら、お客様を先に降ろします。

応接室に到着

応接室に着いたら、ドアをノックして「失礼します」といいながらドアを開けます。
誰もいないことを確認して中に入りますが、入り口のドアはもちろんお客様のために自分がおさえておきます。
ドアが内開きか外開きかによって、先に入ってドアを押さえるか、お客様を先に入れて自分が外からドアを押さえることになります。
上座をすすめて、退出するときはドアの前で「失礼します」と一言お辞儀をして退出します。

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営業研修その12 ― 来客対応

基本はされる側

営業マンとして日夜外を飛び回っていれば、来客の応対をすることはあまりないのが普通かも知れません。
むしろ、自分が来客として応対されることのほうが多いでしょう。
だからといって、来客の応対に関する知識がまったく必要がないということにはなりませんので、しっかりと確認をしておきましょう。
来客対応

応対方法

来客の応対であっても、基本的には営業と同じことが言えます。
やってきたお客様は笑顔で明るく出迎えます。
大体の場合、相手が名乗りますので、名前と用件をしっかりと確認します。
そして、約束があって訪問してきたお客様であれば、担当者に連絡をしてお客様をご案内します。
営業マンが社内にいるということは、処理しなければいけない業務があってのことでしょうから、気持ちよく応対して速やかに担当者に押し付けてあげましょう。
もちろん、そのような気分を表に出してはいけません。
もし、来訪者がセールスであった場合は、同じ境遇に同情して話を聞いてあげる、わけには参りませんから、手順どおりに丁重にお断りをします。
この場合も、無下に追い払うのではなく、失礼のないように対応します。
たとえば、担当者が外出していたりして席を外していることにすれば特に失礼にはあたりません。
営業マンなら、そのようにして追い返された経験があるものです。

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営業研修その11 ― 片付け

資料の山

机
営業マンとして営業をがんばっていれば、机の上が、プレゼン用の資料やマニュアル、顧客の情報などの資料で一杯になっていくものです。
机の上が一杯になった状態を放置していれば、いずれ資料であふれ出してしまって、必要な資料がすぐに見つからなくなってしまいますし、いつの間にか紛失していたりします。
日々の業務に追われて机を片付ける時間がないということがほとんどでしょう。
また、日中は外回りの営業で、ほとんど机に向かう時間がないから気にならない、という人もいるでしょう。

あとから参照できるように

しかし、なぜ机の上(に限らずカバンの中も同じですが)を片付けなければいけないのか。
それは、必要なときに必要な資料をすばやく取り出すことができるようにするためです。
必要になってから、あの資料はどこいったかな?と探し始めるようではいけません。
確かに机の上に置いたり引き出しの中に入れたりしたのかもしれませんが、必要になってから探し始めて半日経ってようやく見つかった、ということがいかに時間の浪費であるかを考えれば、どこに何があるかを常に把握できるように常日頃から身の回りを整頓しておきます。
資料を整理するときのポイントは、用途や目的ごとに分類することです。
たとえば、自社のカタログやプレゼン資料などを一つにまとめたり、顧客の資料を一つにまとめたりするだけで、あとから探す手間を減らすことができます。
最初のうちは大きく分類して、なれてきたり、それでは不自由を感じるようになってから、さらに細かい分類を行います。
最初から細かく分類しようとすると、分類の作業だけで一日が終わります。

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営業研修その10 ― ホウレンソウ(報告 連絡 相談)

ホウレンソウ

ビジネスで必要とされるものに「ホウレンソウ」があります。
これは営業に関しても同じだといわれています。
ホウレンソウというのは「報・連・相」、すなわち「報告・連絡・相談」のことです。
仕事をする上では、自分の仕事の経過に関して、報告・連絡して、問題があれば相談しなければいけないといわれています。
報告というのは、仕事の経過や結果に関して、上司に知らせることで、情報の流れとしては、部下から上司へと上がっていきます。
連絡というのは、新しい情報や事実を知らせることで、関係者全員で共有することが目的です。
相談は、判断に迷う事柄に直面したときに、上司などの判断を仰ぐことです。
連絡

ホウレンソウもほどほどに

上記のホウレンソウは営業に関しても重要なものではありますが、上司が営業マンの動きのすべてを逐一把握しないと気がすまないような場合は、ホウレンソウに時間や労力をとられてしまって、ちっとも仕事が進まないということもありがちな話です。
部下の営業マンからすれば、上司から事細かに報告することを求められているということは、それだけ自分のことを信用していない証拠だと受け止めてしまいます。
外回りのために会社を飛び出した営業マンが一日何をしているか分からないのは、確かに不安ではありますが、報告のために、本来の営業の時間が削られてしまうというのでは本末転倒となってしまいます。
すべて報告するか、まったく報告しないかという中間に程よいバランスがあるのでしょうが、その按配はなかなか難しい問題です。

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営業研修その9 ― 上司との関係

誰からも信頼される

営業の仕事は人から信頼されることに尽きます。
商品やサービスを売るのが営業ですから、信頼を得るのはお客様からというのが中心です。
中心というのは、その「周辺」があるからで、周辺というのは営業マン自身が所属する会社の中にいる人間です。
すなわち、上司や同僚に対しても信頼される存在になる必要があるということになります。
会社の人間関係がうまくいかないと、結局は仕事自体もうまくいきませんから、この問題はおろそかにすることはできません。

上司との関係

上司
考えようによっては、営業先のお客様よりも手ごわいのが上司です。
営業成績が上がらないときには、お客様よりも上司に対して頭を下げる回数が増えた、などということが起こりえます。
したがって、日ごろから上司との信頼関係を築いておいて、いざというときの被害の拡大を回避します。
上司から信頼される一番の方法は、営業成績を上げることですが、社内でできる心がけを積み重ねていきましょう。
まずは、積極的に仕事をしているというアピールをします。
回りからがんばっているという風に見えるだけで、上司の印象はアップします。
そして、上司からのお誘いには極力応えます。
酒席では、自分はなるべくお酒は飲まずにひたすら聞き役に徹します。
ここで、日ごろ培った営業スキルを生かします。
そのようにして、上司の信頼を勝ち得るために駆使したスキルを、実際の営業の場面で活用することができるようになれば、今後の営業人生はばら色です。

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営業研修その8 ― 同僚との関係

周りは敵だらけ

営業というのは要するに、お客様にモノを売る商売なのですから、常に意識にあるのは、いかにして自分を売り込んでお客様に信頼してもらえるかについてです。
しかし、営業マンとて会社に所属しているのですから、一日の外回りを終えて会社に戻れば、そこには同じ会社に所属する人間がいるわけです。
同じく営業を担当している同僚であれば、仲間でもあるわけですし、上司であれば常に部下の業績に目を光らせているわけですから、考えようによってはお客様よりも難敵であるわけです。
したがって、営業マンは、お客様だけでなく、職場の人間に対しても人間関係を築いていかなければいけないことになります。
人間関係

同僚との関係

職場の同僚との関係を良好なものに保つことができるなら、情報の共有など、いざというときの助け合いをすることができるかもしれません。
相手も人間ですから、仲良くしているのはこちらの案件を掠め取ろうという魂胆かもしれませんし、営業の担当エリアが違うから利害が衝突しないため、気安く付き合っている、という場合までありえます。
とはいえ、お互いに数字に追われる身ですから、助け合うに越したことはありません。
そのためには、常に節度を保った関係を築きます。
たとえば、日々のあいさつは、毎日顔を合わせるから面倒だとは思わずに、必ず行うようにします。
次第にあいさつだけの関係になっていきますが、こちらから適宜話しかける、などして信頼関係を培っていきましょう。

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