営業研修その25 ― ファックスの送受信

ファックスにもマナー

ファックス
営業マンならファックスの送信もスマートに行いたいものです。
電子メールの普及によってファックスで書類を送信する機会も減ってきましたが、ファックスの送信は、基本的なマナーですので、必要なときに困らないように送信方法を確認しておきます。
また、ファックスは、人の目に触れる性質を持っていますので、重要な書類をファックスで送ることは避けなければいけません。

送り状

ファックスを送信するときは、必ず一枚目に送り状をつけます。
送り状は、「送信票」「送付状」などと呼ばれることもありますが、どれも同じものです。
送り状を送るのは、誰に何枚送信したかを明らかにすることが目的ですから、送り状には送信日、送信先、発信元、件名、送信した枚数を記入しておきます。
会社によって書式があるでしょうから、基本的にはそれに従います。

通し番号

送信するときには、送信する用紙ごとに通し枚数を記入して、送信漏れを先方が確認できるようにします。

枚数

基本的に、送信する書類が大量になる場合はファックスでの送信を行いません。

送信後の確認

ファックスを送信したあとは、ちゃんと相手に届いているかを確認するために、送り先に電話を掛けて受信を確認してもらいます。

受信の場合

ファックスを受信する場合は、送るときと同じことを逆の立場で行えばよいので、送られてきたら枚数やプリントの状態を見て、きちんと受信できているかを確認します。

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営業研修その23 ― 電話応対

掛かってきた電話

電話
営業マンであっても、社内にいれば電話がかかってくればそれに出ることがあります。
掛かってきた電話は、ナンバーディスプレイに対応した電話機を使っていて、電話機のモニターに電話番号が表示されない限り、誰から掛かってきたか分からないのが普通ですから、大体いつも同じように対応します。
すなわち、自社名を名乗ってから、相手の名前と用件を確認するだけです。
外回りの営業マンにとって、出先で掛かってきた上司の電話には出たくないのが本音かもしれませんし、自分の携帯電話なら居留守も使えますが、社内の電話でそれをやるわけには行きません。

電話の掛け方

営業マンとしては電話は受けるよりも掛ける方が多くなるかもしれません。
電話をかけるときも、基本的にはこちらの社名と名前を名乗り、用件を伝えます。
営業マンが会社相手に電話を掛けるのは、面談のアポイントをとることが目的ということが多いでしょうから、明るく元気な声で話すようにしましょう。
最初に電話に出た相手が目的の相手かもしれませんし、ひょっとしたらその上司かもしれません。
ぞんざいな対応で心象を悪くしては意味がありません。
したがって、常に営業マンは自分をよく見せる努力を怠ってはいけません。

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営業研修その20 ― お茶の出し方

お茶を出す

お茶
お茶を入れたら、次はそのお茶をお客様にお出しします。
せっかくおいしく入れたお茶ですから、お客様にはおいしくいただいてもらいましょう。
営業マンとしては、日ごろルート営業などで訪問した先でお茶を出してもらうばかりですから、滅多にないお茶だしの機会には、日ごろのお返しの気持ちというぐらいの気分でお茶を出してみるのもいいかもしれません。
要するに、営業マンならではのお茶の出し方というものがあるわけではありません。

出し方

お客様を応接室などにお通ししていることがほとんどでしょうから、入室の段階からお茶出しは始まります。
入るときにはドアをノックして、「失礼します」といってから入室します。
中に入ったら軽く会釈をします。
お茶を置くときは、お客様の右手側からお茶を置くようにして、「どうぞ」とお声かけをします。
すでに、上司などの担当者との面談をはじめているなら、お客様に先をお出ししてから、上司などに出すようにします。
そのときは、お声かけはせずに目礼にとどめます。
退出するときは、ドアの前で静かに一礼をして退出します。

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営業研修その19 ― お茶の入れ方

お茶

お茶
営業マンとして新規顧客に訪問したり、ルート営業を行っていると、応接室に通されたときなどに、お茶を出されることもよくあります。
そのため、普段はお茶をいただく立場であって、反対に自分がお客様にお茶をお出しすることはほとんどないかもしれません。
しかし、訪問してきたお客様(営業マン)への対応をしなければいけなくなるかもしれませんので、お茶の出し方は営業マンである以前にビジネスマンとして知っておくべきマナーであります。
お茶の入れ方というのは、お客様においしいお茶を飲んでいただくためのものではありますが、おいしいお茶の入れ方ですので、あとで自分のためにおいしいお茶を入れて楽しむことができます。

入れ方

一人分の茶葉の量は約2gで、ティースプーン1杯分にあたります。
湯飲みにお湯を入れて湯飲みを温めておきます。
急須に茶葉をいれてからお湯を注いで、1分ほどそのままにしておきます。
その間に湯飲みのお湯を捨てておきます。
それから急須のお茶を注ぎますが、注ぎ方としては、湯飲み一つずつに少しずつ均等に注いでいきます。
注ぐ量は、湯飲みからこぼれないような量にしなければいけませんので、大体湯飲みの7分ほどにします。
普段お茶を注いで飲んでいるひとでも、湯飲みを温めることはなかなかしないものですので、意識して行うようにします。

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営業研修その18 ― 名刺交換

名刺交換

名刺交換
営業マンの必需品の一つに名刺があります。
名刺交換を上手に行うことも営業マンの必須スキルですので、きちんと名刺を渡せるようにしなければいけません。
営業マンの名刺交換、といっても、普通の名刺交換の方法と特段違いがあるわけではありませんので、取り立てて難しいことはありませんが、名刺交換が上手にできないようでは、その後の商談に入っていくことができないことにもなりかねないことを考えれば、もう一度基本から思い出す必要があります。
飛び込みの営業マンにとっては、名刺交換をするということは、最初の訪問段階で追い払われなかったのですから、第一関門を突破していることになります。
相手はこちらに少しは興味を持ってくれたということです。
したがって、名刺交換によって相手の気持ちをつかみに掛かりましょう。

やり方

名刺はあらかじめ名刺入れから取り出しておきます。
もちろん、営業で訪問するときから手に持っておくのはいけませんから、胸ポケットに入れておきます。
まずは、訪問してすぐに挨拶をして、相手が名刺を受け取る気になっているなら、名刺を渡すことになります。
名刺は両手で持つようにしますが、相手も名刺を出してくれている場合、自分の手に持っている名刺は、相手よりも下の位置で持ちます。
渡す前にきちんと社名、部署、名前を名乗ってから、名刺を渡すようにします。
相手と名刺を交換するときは、片手で渡して、もう一方の手で受け取ります。
基本的に、右手で渡して、左手で受け取りますが、相手が左手で渡してきたならこちらも左手で渡します。
受け取った名刺も両手で持ちます。
そのときは、名刺を胸の高さほどに上げておきます。
名刺は、会談が終わるまでしまってはいけません。

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営業研修その17 ― 電車でのマナー

電車にも座席はあります

電車
営業マンたるもの、基本となる知識は、どんなことでも見落としてはいけません。
特に席次に関しては、知らなければまったく分かりませんから、きちんと日ごろから準備しておくしかありません。
座席がある限り席次の問題はつきものでありまして、日々の営業の中で上司やお客様と電車に乗る場面が出てくることがあります。
営業マンにとっての最大の営業相手である上司と次に大事なお客様と電車に乗るのですから、そつなく着席をこなさなければいけません。
もっとも、席次がそつなくこなせたところで昇進できたり契約が取れたりするわけではありません。

窓側が上座

電車の席次は、原則窓側が上座となります。
2人掛けの座席の場合は、窓側が上座、通路側が下座となります。
4人掛けのようなボックス席の場合も窓側が上座となりますが、この場合の注意点は、電車の進行方向を正面に見る座席が上座で、進行方向に背中を向けるほうが下座となることです。
したがって、順番は、進行方向に正対する側の窓側、通路側、そして、進行方向に背を向けるほうの窓側、通路側となります。
ただし、以上のことは原則なので、席に着く前にお客様や上司の意向を確認します。
お客様の意向を無視してまで原則にこだわるほうが失礼にあたりますので、細かい気配りを示すことで印象をアップさせるチャンスだと考えましょう。
営業マンはいかなる場面であっても自分を売り込む意気込みでのぞみましょう。

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営業研修その16 ― 自動車の席次

タクシーの席次

タクシー
営業をしていると、上司と一緒に客先に行くことも出てきます。
上司が一緒ですから、いつも電車で行っているようなところでもタクシーを使っていくことになるかもしれません。
椅子があるならどんなものでも席次が問題になりますので、タクシーに乗るときにも席次を意識しなければいけません。
タクシーは、運転席の後ろの座席が上座となります。
したがって、その席に上司に座ってもらいます。
そして助手席が末席となりますので、自分はそこに座るようにします。
ただし、上司と自分の二人しかいない場合は、助手席の後ろの座席に座るようにします。

お客様の車の場合

ややこしいのですが、お客様の運転する車では事情が異なります。
この場合は、お客様の隣の席である助手席が上座となり、j後部座席が下座となります。
車に乗るのがお客様と自分の二人だけの場合は、助手席に座ります。

上司が運転する場合

上司が運転する車の場合、運転席の後ろの席が上座になります。
お客様が一緒の場合は、お客様に後部座席に座っていただいて、自分は助手席に座ります。
このようにして見てくると、自分が運転するのが一番気が楽だと思えてきます。
運転させてもらえるように、日ごろから運転技術を磨いておきましょうか。

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営業研修その15 ― 会議室・応接室の席次

席次

営業マンなら覚えておきたいマナーとして、席次があります。
席次というのは、平たく言えば座席への座り方のことで、ビジネスシーンで席に着くといえば、会議室だとか応接室だとかの席のことですから、会議や応接の場合にどの場所に座るかということになります。
そもそも、ビジネスマナーとしての基本ですから、これを知らずに間違った位置に座ってしまうと、それだけで非常識な営業マンだと思われてしまいます。
間違えたのが社内の会議の場だったら、上司の評価が下がるだけで済みますが、これが商談の相手との面談であったりすると、ちょっとまずいことになります。

会議室

会議室
会議室では、出入口から一番遠い席が上座となり、会議の場合なら、そこに司会者(議長)が座ることになります。
以降、地位が高いものから司会者の右手、左手、右手、左手という順番で徐々に入り口に近づいていく形になります。

応接室

応接室の場合も、基本的には会議室の場合と同じで、出入口から一番遠い席が上座となります。
ただし、応接室の場合、座席がソファーということがあります。
その場合は、長ソファーが上座、一人がけのソファーが下座となります。
自分が営業で客先に訪問して応接室に通された場合、原則として下座の末席に座りますが、相手に席を勧められた場合は、その座席に座ります。

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営業研修その14 ― お見送り

お客様がお帰りに

会社に訪問してきたお客様は、最終的にはお帰りになります。
お見送りまでがお客様へのおもてなしだと思って、最後まで気を抜かずに応対をやり遂げましょう。
基本的には、日ごろ営業マンとして、自分がされているような応対を、今度は自分が行うだけのことですので、余り難しく考える必要はありません。

退室

お帰りになるお客様を見送るのは、お客様に対応したものです。
したがって、商談や打ち合わせが終わったら、そのままお見送りをすることになります。
退室するお客様のためにドアを開けますが、室内側に引いてあけるドアの場合、ドアを開けてからお客様を退室させます。
反対に押してあけるドアの場合、自分が先に部屋を出て、そのままお客様が退室するまでドアをおさえておきます。

どこまで

玄関
お見送りするのは、お客様がエレベーターに乗るまでか、玄関までです。
エレベーターまでの場合は、お客様がエレベーターに乗ってから、ドアが閉まるまでとなります。
乗り込んだお客様がこちら(ドア側)を向いたらお辞儀をします。
そのままドアが閉まるまでお辞儀を続けます。
ドアが閉まる前に後ろを向いて立ち去るようなことだけは避けなければいけません。
玄関までお見送りする場合は、もちろん自分がドアを開けます。
そして、自分も外に出て、そこでお客様にお辞儀をしてお別れのあいさつをします。
立ち去っていくお客様の姿が見えなくなるまで、玄関の前に待機します。
営業マンである自分を訪問してくれたお客様なので、最後の最後まで気を抜かずに応対をして、こちらの心象を可能な限りよくしておきます。

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営業研修その13 ― 応接室への案内

滅多にしないけど

営業マン自身が来客の応対をすることは、そんなにはないことかもしれません。
いつもは営業に出かけていって、来客として対応されるほうでしょう。
しかし、いつ自分が来客の対応をしなければいけなくなるか分かりませんから、基本的なマナーとしてもう一度振り返って見ましょう。
応接室

応接室にご案内

来客の応対の仕方は、営業に出かけた先で相手が自分に対してどのように応対しているかを観察して、自分が応対するときにはそのとおりに行えばよいわけです。
応接室に案内するときには、お客様の斜め前に位置して歩きます。
自分だけ颯爽と歩いていって、お客様を置いてけぼりにしてはいけません。
相手が付いてこれる自然なスピードで歩きましょう。

階段

階段の上り下りをするときは、お客様が手すり側になるように誘導します。
原則としては、お客様より上に立ってはいけないので、下りではそのまま自分が先に立ちますが、のぼりの場合は、お客様を先にして上っていくことになりますが、そこまで気にするお客様はどのくらいいるでしょうか。
上りの場合も自分が先に上って行くほうが自然かもしれません。

エレベーター

エレベーターに乗るときは、お客様を先に乗せます。
中に入ったら、お客様が左奥、自分が操作パネルの前に立ちます。
降りるときは、ドアの「開」ボタンを押しながら、お客様を先に降ろします。

応接室に到着

応接室に着いたら、ドアをノックして「失礼します」といいながらドアを開けます。
誰もいないことを確認して中に入りますが、入り口のドアはもちろんお客様のために自分がおさえておきます。
ドアが内開きか外開きかによって、先に入ってドアを押さえるか、お客様を先に入れて自分が外からドアを押さえることになります。
上座をすすめて、退出するときはドアの前で「失礼します」と一言お辞儀をして退出します。

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