営業研修その7 ― 聞き方

話すだけでは駄目

営業は、商品やサービスをセールスするのが目的ですから、話す技術が求められることは間違いありません。
しかし、話す力だけでなく、営業マンには相手の話を聞く力も必要となってきます。

聞き方

聞く
営業の場面で相手の話を聞く際のポイントは、こちらが相手の話をちゃんと聞いている、という姿勢をアピールすることです。
聞き流せ、ということではなくて、本当はちゃんと聞いているのに、相手からは話を聞いていないように見えてしまっては意味がありませんし、それでは話を聞いていないのと同じことになってしまいます。
普段から行っていることでしょうが、人の話を聞いているときは相槌を打ちます。
営業の場合も同じで、適当な間隔で相槌を入れたり、うなずいておきます。
いかにも話を聞いているぞ、と相手に思わせるちょっとしたテクニックとして、メモを取るというものがあります。
さすがに、相手の個人的な話でメモを取ることは控えたほうがよいのですが、商談に関係のある話であれば、適度にメモを取っていきます。
世間話であっても、どんな話をしたかを訪問のあとでメモをしておくと、今後の訪問のときの会話のきっかけを拾い出すことができます。
もう一つのポイントは、話の合間に質問をすることです。
適度に質問をして、相手の話を膨らませることに成功すれば、相手は気持ちよく話をすることができます。
一般論として、人は話を聞いてもらうとうれしいものですから、上手に相手におしゃべりをさせることで、こちらの好感度を上げることができます。

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営業研修その6 ― 話し方

話し方もおろそかにせず

話す
営業には営業の話し方というものがあります。
営業マンはその話し方をも武器にして契約に結び付けていかなければいけません。

笑顔で

話し方といっても、その基本は日ごろの会話と大きく違うものではありませんが、相手の目を見ながら笑顔で話すようにしますが、最初から最後まで目を見続けるのも常識はずれですので、基本的に、という認識でいてください。

身振り手振り

相手にこちらのサービスや商品に興味を持ってもらうのが目的ではありますが、だからといって、一方的に説明をまくし立ててしまってはいけません。
また、言葉だけでなく、身振りを交えながら話をすると、よりいっそう相手を話に引き込むことができるかもしれません。
相手によっては、早口でまくし立てたほうがいい場合もありますが、一般的にはゆっくりしゃべって相手がこちらの説明についてきていることを確認しながら話します。
落ち着いた雰囲気をかもし出しながらゆっくりと説明し、相手がこちらの話に興味を持ってきたことが確認できたら、身振りを交えながら熱く説明を続けることも効果的です。
また、説明に終始するのではなく、途中でユーモアを交えることも効果的です。

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営業研修その5 ― 敬語

標準語は敬語

敬語
営業マンが身につけておくべき言葉遣いは敬語です。
営業マンたるもの敬語を自由自在に操れなければ話になりません。
そもそもビジネスパーソンとしては、日常的に敬語を使うのが当たり前ですから、いまさら確認するまでもないことかもしれませんが、いつも使っているからこそ間違っていても気づかずに惰性で使用しているかもしれませんよ。

敬語は三種類

敬語は3つの種類、すなわち、尊敬語、謙譲語、丁寧語です。
尊敬語は、相手を敬うときに使うもので、要するに目上の人に対して使用する言葉です。
たとえば、「おっしゃる」「いらっしゃる」など、あるいは「お客様」「ご主人様」の「お」「ご」「様」が尊敬語にあたります。
謙譲語は、へりくだった表現で、自分を下げることで相手への敬意を表現します。
「拝見します」「させていただきます」などが謙譲語にあたります。
丁寧語は、物事を丁寧に表現することで相手に敬意を表す言葉で、立場の上下は関係なく使用することができます。
「です」「ます」や「お」「ご」などが丁寧語にあたります。

よく使う表現

営業の場面で使いそうな表現としては、次のようなものがあります。
いつもお世話になっております
恐れ入ります
かしこまりました
おかげさまで~
お答えいたしかねます
申し訳ございません
これだけではありませんので、常日頃から意識して敬語を使うようにします。
とっさに正しい表現が出るようになるには、何度もその言葉を使う以外にありません。

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営業研修その4 ― あいさつ

あいさつから

営業の基本、というよりも、ビジネスマンとしての基本といったほうがよいのかもしれませんが、何よりも大事なのが「あいさつ」です。
最初のあいさつに失敗すると、それを挽回して事態を好転させることは非常に大変な労力を必要とします。
そもそも、あいさつに失敗するような状態では、その先の展開で逆転できることは考えにくいのが実情です。
したがって、上手にそつなくあいさつをして、気持ちよく商談に入れるようにいたしましょう。

あいさつの仕方

最初にあいさつをして自己紹介をしなければいけません。
あいさつをするときに気をつけることは一つだけです。
すなわち、明るく元気に笑顔でおこなうだけです。
細かいことを言えば、体を相手のほうに向けて、きちんと相手と目を合わせて行います。
挨拶をするときにうつむきがちだったりすると、それだけで自信がなさそうに見えますから、むしろ虚勢を張るくらいの気持ちで行きましょう。
自己紹介をするときは、会社名と名前(役職)を名乗ります。
あいさつがうまくいっただけで契約にまでこぎつけることができるというわけではありませんが、第一印象が今後の展開を左右しますので、はじめが肝心であることを肝に銘じてあいさつをしましょう。
おじぎ

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営業研修その3 ― 内勤営業

中で営業

営業のうち、一日中会社の外に出て会社や家庭を訪問して回る外勤営業に対して、一日中会社の内にいるままで営業を行うものを「内勤営業」といいます。
外勤営業がこちらから家庭や事業所を訪問するのに対して、内勤営業は自社の窓口にやってきたお客様や電話を掛けてきたお客様に対して営業を行うものです。
電話

モノを売るのが目的

内勤営業と外勤営業は、外に出ない、出る、という違いこそありますが、お客様に働きかけて自社の商品やサービスを売るという点に違いはありませんので、両者に本質的な違いはないといってよいでしょう。
したがって、内勤営業においても、こちらから相手に働きかけて、商品やサービスを買う気になってもらわなければいけませんから、それ相応のコミュニケーション能力が必要となってきます。
電話の場合、外勤営業のように対面で相手の反応を見ながらの対応ではありませんから、声音だけで判断していかなければいけません。
その意味ではむしろ内勤営業のほうが高度なスキルが求められるとも言えます。

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営業研修その2 ― 外勤営業

外勤は外回り

営業
営業マンが会社の外で仕事(営業)をするか、会社の中で仕事(営業)をするかによって、外勤営業と内勤営業の違いがあります。
外勤営業は、「お外でお勤め」という字のごとく、会社から出て、法人の事業所や個人宅を訪問していきます。
そのため、外勤営業のことを「外回り営業」といったりもしますし、一般には外回りと呼ぶことのほうが普通かも知れません。

足で稼ぐ

とにかく外回りをしなければいけない外勤営業マンは体力勝負の面があることは否定できません。
一日中歩き回るわけですし、あるいは移動が社用車や公共交通機関であっても結局は体力がものを言います。
そのため、取っ掛かりとしては、体力に自信があるほうが外回り営業マンに向いているといえるかもしれませんが、この点に関しては、毎日外回りを繰り返していれば、すぐに体力の不安は解消していきますから、身体的な不安に関してはあまり気にする必要はないのかもしれません。
むしろ見落としがちなのが、外回りの場合、実際にお客様のところを訪問することになりますから、身だしなみに気をつけなければいけないということです。
何件も訪問してくたびれた姿でお客様に会うわけにはいきません。
自分からすれば何件も回ったあとであっても、お客様からすればこちらの事情は関係ありません。
したがって、どんなに疲れていてもいつも明るくさわやかな姿でいなければいけないのですから、肉体的よりも精神的タフネスさを要求されるともいえるでしょう。

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営業研修その1 ― 営業職の種類

営業いろいろ

営業マン
営業、営業、と一般にはひどく簡単に「営業」という言葉でひとくくりにされていますが、もちろんそんなに単純なことはなく、営業にも種類があります。
まず、大きく分けて、営業を働きかける先が、個人なのか法人なのかの違いによって、個人営業と法人営業に分けられます。
次に、営業を働きかけるのが始めての相手か、すでに何度か取引のある相手なのかの違いによって、新規開拓営業とルート営業に分けられます。
営業マンが会社の外に出て行って、直接お客様のところに訪問するものと、営業活動を会社から外に出ずに行うものとの違いによって、外勤営業と内勤営業があります。

具体的には

営業職は、以上に上げたものだけでなく、ほかにも種類はありますが、大まかに分類すると上に上げたものとなります。
それぞれ組み合わせによって、何通りものバリエーションがありますから、営業の種類は数え切れないほどの種類があることになります。
具体的には、法人営業のルート営業を外勤で行うもの、あるいは。個人営業の新規開拓を内勤で行うもの、といったバリエーションが考えられます。
営業マンとして行うことになる営業スタイルは会社によって違いますから、会社によっては、上に上げたようにはっきりと区別されているわけではなく、新規開拓とルート営業を一人の営業マンにやらせることも当然ありますし、法人と個人を顧客としている会社もありえます。

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営業へのクレーム

クレームの対応方法

営業研修の前に営業マンとして避けては通れないのがクレーム対応。

クレームを受けたらまずはひたすら謝ることから始まります。
謝る中で可能な限り相手から情報を聞きだします。
どんなトラブルが起きているのか、なぜそうなっているのかを聞きだして、対応策を考えます。
話を聞いている間に善後策を考え出すことができればよいのですが、それが無理なら一旦持ち帰って対応を考える必要があります。
相手に話をさせる目的は、トラブルの内容を把握するという目的だけでなく、怒っている人間でも一通り話している間に落ち着きを取り戻してくるものだからです。
最終的に、お客様が言い過ぎたことを謝ってくれたりすると、そのクレーム対応に成功したということです。
もし、話を聞いていて、クレームがお客様の誤解によるものだった場合は、その点を指摘して非難するのではなく、誤解させて申し訳ないと謝罪します。

営業にクレームはつきもの

ここでは営業にスポットを当てていますが、営業に限らず仕事に就けば誰しもクレームに遭遇するものです。
クレーム対応は、営業成績になるわけでもなく、大抵が自分のミスによって引き起こされたものですので、対応も自分でしなければいけません。
場合によっては、営業マン自身や自社に起因するミスやトラブルだけでなく、お客様の勘違いによるクレームで実は何も起きていなかった、ということもありえます。
クレーム対応ができてこそ一人前の営業でもありますので、営業マンにとって必須のマナーの一つといってよいでしょう。
クレーム

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